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[プレスリリース]植物の葉緑体で"逆変換"酵素を発見~光合成やストレス応答の理解・応用に新たな道~
NAD(P)(H)は、光合成や酸化ストレス応答など、植物の生命活動に欠かせない「電子のやり取り」に関わる重要な補酵素です。これまでNAD(H)をリン酸化してNADP(H)を作る酵素(NADキナーゼ)は知られていましたが、NADP(H)を脱リン酸化してNAD(H)に戻す酵素については、その正体が長年不明でした。
研究チームは、モデル植物シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)において、CCR4Cというタンパク質が葉緑体内でNADP(H)を脱リン酸化する酵素(NADPホスファターゼ)であることを明らかにしました。この発見は、植物が光合成やストレス応答をどのように調節しているのかを理解するうえで、大きな前進となる成果です。
本研究は埼玉大学大学院理工学研究科の川合真紀教授の研究グループと宇都宮大学バイオサイエンス教育研究センターの児玉豊教授、電力中央研究所サステナブルシステム研究本部の橋田慎之介上席研究員、山形大学学術研究院(農学部主担当)の宮城敦子准教授らとの共同研究で実施されました。
本成果は、2025年10月15日(米国東部時間)に米国科学アカデミー紀要(PNAS)にオンラインで掲載されました。
プレスリリース全文は、以下のリンクからご覧ください。
プレスリリース
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研究者総覧 児玉豊 教授
バイオサイエンス教育研究センター