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地域 研究

太陽光発電による余剰電力を活用した走行実証実験用EVバスのお披露目式を行いました

 早稲田大学理工学術院の林泰弘教授と宇都宮大学の地域デザイン科学部の長田哲平准教授らは、宇都宮市及び関東自動車株式会社の協力のもと、2月20日から、宇都宮市内で太陽光により発電した余剰電力を電気自動車(EV)バスに利用する走行実証実験を開始します。本実証実験は、内閣府戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第3期「スマートエネルギーマネジメントシステムの構築/A1:エネルギーとモビリティのセクターカップリング」のうち「(個別テーマ1)公共交通と電力部門のセクターカップリングの総合技術検証」として実施するものです。
 実験の開始に先立ち、2月18日にライトキューブ宇都宮にて、実証実験用EVバスのお披露目式が開催されました。お披露目式では、研究開発責任者である早稲田大学の林教授、宇都宮大学の松金公正理事(研究・評価・グローバル戦略担当)、宇都宮市の佐藤栄一市長からの挨拶の後、EVバスの前での記念撮影及びバス内部の見学並びにメディアによる取材の時間が設けられました。

挨拶する松金理事

実証実験用EVバスの前での関係者集合写真


 研究チームは既に、宇都宮市全域における電力需要や太陽光等の発電状態を把握し予測する技術と、路線バスがEV化された場合の消費電力や充電池残量を推定・予測する「電費予測技術」を開発しており、これらの技術を活用することで、地域における昼間の太陽光の余剰電力をバスをはじめとする公共的なEVの充電に最大限活用する充電スケジュールの策定が可能となりました。
 本実証実験では、各種センサを設置したEVバスを走行させて詳細なリアルタイムデータを取得することで、この電費予測技術の向上を目指します。

 本実証実験は、宇都宮市の脱炭素化の取組に貢献するものであり、また、ゆくゆくはどの地域・自治体においても利用が可能なことから、国全体のカーボンニュートラルに寄与することが期待されます。

【関連リンク】
地域デザイン科学部社会基盤デザイン学科
研究者総覧 長田 哲平 准教授
研究シーズ集 長田 哲平 准教授