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国際法研究室の学生が国際人道法ロールプレイの世界大会に出場しました

 国際人道法ロールプレイの世界大会に位置付けられている第45回ジャン-ピクテ・コンペティションに、宇都宮大学国際法研究室に所属する大学院地域創生科学研究科の福原玲於茄さんと萩谷由佳理さん、国際学部の花塚ひとみさんが参加しました。同大会は2月8日から15日にかけてトルコで開催され、世界中から書類選考を通過した大学のチーム(3名1組)が集いました。宇都宮大学からの出場は今回が初めてです。

 同大会では、学生たちが架空の武力紛争下で、人道支援団体や民間人、武装勢力などの役割を演じ、国際人道法の知識や理解度を競います。赤十字国際委員会(ICRC)駐日代表部ウェブサイトには、参加した学生たちのインタビュー記事が掲載されました。
赤十字国際委員会(ICRC)駐日代表部ウェブサイト

外交官として交渉する様子

緊急人道支援の現場での交渉の様子

参加者の集合写真

修了証書を持った学生


 大会後、学生たちはオランダにある国際刑事裁判所の赤根智子所長を表敬訪問しました。赤根所長とは、2019年と2023年に実施したオランダ・ゼミ合宿にて激励を賜った以来の再会となり、学生たちは、これまでの取り組みや練習内容について報告しました。赤根所長からのあたたかい労いのお言葉に、学生たちは感激した様子でした。
 なお、指導教員である国際学部の藤井広重准教授は、2025年4月まで客員専門家として国際刑事裁判所に勤務しています。

国際刑事裁判所赤根所長表敬訪問の様子


 藤井准教授からは、以下のコメントが届きました。

 ジャン-ピクテ・コンペティションは国際法や平和構築を学んでいる学生たちから大変人気があり、簡単に参加できるわけではありません。約一週間の共同生活をしながら、実際の現場さながら日々の課題やシミュレーションに臨むので、知識とともに心身のタフさも求められます。学生たちは、この数年間の努力の積み重ねによって、楽しく大会を過ごし、志を共にする友人もたくさんできたようで、ほっとしました。今後のキャリアでも弱い立場の人々に寄り添い、武力紛争と法について考えてくれると思います。
 武力紛争は世界中で発生しています。だからこそ、国際人道法を学ぶことや、実践でどのように活用されているのか、今回のようなロールプレイで学び、競う機会は重要です。日本人の参加は少ないと言われているため、今後も関心を持つ学生の裾野を広げていきたいです。最後に、参加した学生の練習をサポートしてくださった研究室や第46回大会に参加予定の東京大学の皆様、ご支援いただいたICRC駐日代表部の職員の皆様に心から感謝申し上げます。

【関連リンク】
赤十字国際委員会駐日代表部
Jean-Pictet Competition
国際学部附属多文化公共圏センター国際平和と人権人道法研究会
藤井広重研究室