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[プレスリリース]一つの植物細胞を丸ごと3次元で再現 -光依存的なオルガネラの変化をナノスケールで探る-

 理化学研究所(理研)環境資源科学研究センターバイオ高分子研究チームの緑川景子特別研究員(研究当時、現宇都宮大学バイオサイエンス教育研究センター特任助教)、児玉豊客員主管研究員(宇都宮大学バイオサイエンス教育研究センター教授)、沼田圭司チームリーダー(京都大学大学院工学研究科教授)らの研究チームは、電子顕微鏡画像と3次元画像再構築技術により、モデル植物であるシロイヌナズナの葉肉細胞を、高解像度で3次元画像に再現しました。

 本研究成果は、光を受けた植物細胞内で細胞小器官(オルガネラ)がどのように変化するのか、その環境応答メカニズムを細胞レベルで解明するための新たな手段になると期待できます。

 今回、研究チームは、電子顕微鏡による超薄連続切片技術と3次元画像再構築技術を組み合わせたアレイトモグラフィー法を用いて、シロイヌナズナの葉肉細胞内のオルガネラの形態や配置を高解像度で解析しました。さらに、光を当てた細胞(明処理群)と光を当てなかった細胞(暗処理群)では、細胞内のオルガネラの形態やオルガネラ間の接触面積が異なることを初めて定量的に示しました。

 本研究は、科学雑誌『PNAS Nexus』オンライン版(10月4日付)に掲載されました。

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アレイトモグラフィー法により電顕画像から3次元再構築されたシロイヌナズナ葉肉細胞

<担当・問合せ先>
バイオサイエンス教育研究センター
教授 児玉 豊
特任助教 緑川景子
TEL:028-649-5527 
E-mail:c-bio※cc.utsunomiya-u.ac.jp
(※を半角@に置き換えてください)

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