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[プレスリリース]干ばつに強く、水を節約して育つコムギの開発に成功 -乾燥地での食糧増産や安定供給に期待-

平成31年2月9日
宇都宮大学
鳥取大学
農研機構
理化学研究所
科学技術振興機構

 

干ばつに強く、水を節約して育つコムギの開発に成功

-乾燥地での食糧増産や安定供給に期待-

ポイント

  • 耐乾性に関わるタンパク質を高蓄積させたコムギの開発に世界で初めて成功
  • 開発したコムギは、少ない水で穀物生産を実現する節水型耐乾性の性質を有することが判明
  • 乾燥地での食糧生産の切り札として期待

 

近年の気候変動による砂漠などの乾燥地の拡大は、農作物生産性低下の主な要因となっており、世界で増え続ける人口を養うため食糧の生産と確保が懸念されています。そこで、宇都宮大学の岡本昌憲助教らの国際共同研究チーム(注1)は、耐乾性に関与するアブシジン酸(ABA)(注2)受容体に着目し、そのタンパク質をコムギの植物体内で多く作らせることで、水消費量を抑えながら穀物生産を実現する節水型耐乾性コムギを開発することに成功しました。本研究成果は、降水量が少ないために耕作が困難であった乾燥地や干ばつが多発する地域における食糧生産の切り札になることが期待されます。

Wheat_image.png

少ない水でも枯れずに種子生産が可能なコムギ(右側)

本研究は、宇都宮大学バイオサイエンス教育研究センターの岡本昌憲助教、鳥取大学乾燥地研究センターの妻鹿良亮研究員および辻本壽教授、農業・食品産業技術総合研究機構次世代作物開発研究センターの安倍史高主任研究員、理化学研究所環境資源科学研究センターの菊地淳チームリーダーおよび金俊植基礎科学特別研究員らを中心とする国際共同研究チームによる研究成果として、2019年2月8日(英国時間)に国際学術雑誌「Nature Plants」のオンライン版で公開されました。

(注1)国際共同研究チーム

鳥取大学:妻鹿 良亮、辻本 壽
農研機構:安倍 史高
理化学研究所 :金 俊植、坪井 裕理、菊地 淳
東京農業大学:田中 啓介、小林 久人、坂田 洋一
九州工業大学:花田 耕介
カリフォルニア大学リバーサイド校:Cutler Sean R.
宇都宮大学:岡本 昌憲
 

(注2)アブシジン酸(Abscisic acidを略してABAとも記載される)

植物ホルモンの一つであり、環境ストレスに応答して合成され、植物のストレス耐性を制御している。特に乾燥ストレスに対する応答がよく知られており、ABAの合成が進むことで、下流のシグナル伝達経路が活性化して気孔を閉じて蒸散を抑制する。さらに、ABAは細胞を種々のストレスから守るために、アミノ酸や糖などの適合溶質と呼ばれる有機化合物群を蓄積し、植物がストレスに抵抗するのに役立っている。

 

 

※本プレスリリースの詳細については科学技術振興機構(JST)様のホームページをご覧ください。

https://www.jst.go.jp/pr/announce/20190209/index.html

 

<担当・問合せ先>
宇都宮大学バイオサイエンス教育研究センター助教
 岡本 昌憲(オカモト マサノリ)
 Tel:028-649-5555 Fax:028-649-5555 
E-mail:okamo※cc.utsunomiya-u.ac.jp(※を@に置き換えてください。)
http://c-bio.mine.utsunomiya-u.ac.jp/okamoto/

 

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