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[ニュース]平成29年 石田学長年頭挨拶

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   明けましておめでとうございます。
   皆さん、それぞれ晴れやかな新年を迎えられたことと思います。平成29年の仕事始めにあたり、ひとことご挨拶を申し上げます。
 
   さて、皆さんご存知の通り、全国的に見れば国立大学に対する社会からの期待や、その裏返しとしての厳しい眼が続いていることに変わりありません。各大学の機能強化、それを実施する上でのガバナンス機能や評価体制の見直しの実質化が進められているのに加え、中教審では第三期教育振興基本計画の策定に向け、今後の高等教育の基本的な方向についての議論も活発に始められています。私たちは今、日本の高等教育の歴史的な変革期に立っているのです。
   予算面を見ると、国の財政が厳しい中で財務省からの運営費交付金削減要求の圧力は強いものの、国立大学協会や議員連盟など各方面からの働きかけもあって、運営費交付金は28年度の総額維持に続き、29年度は微増という状況になり、少しは薄日が射し始めるのではないかとの期待も膨らみます。ただその中身を見ると、残念ながら基本的な生活費とも言える教育研究基幹経費は引き続き減少傾向であり、競争的な機能強化に関連する経費が増えています。質の高い教育研究を維持・発展させる予算を確保するには、大学の機能強化を着実に進めて行かなければならないことに変わりはなく、私たちは、それを上手く活用し、本来の機能を強めていく必要があります。
 
   こうした中にあって、第三期中期目標期間がスタートした昨年は、宇都宮大学にとっては評価が一層高まった年になりました。例えば地域デザイン科学部が本格的に動き出し、意欲的な新入生の活躍が地域でも評価されはじめていますし、国際学部の改組も認められ、地域や世界で活躍する人材の育成に注目が集まっています。またグローバルサイエンスキャンパスやグローバル人材育成プログラムなどの挑戦的な事業が継続されると共に、あらたに卓越研究員事業や優れた若手研究者の採用拡大事業などにチャレンジした結果、4名の優れた若手助教の先生を採用できるなど、3C精神によって変わり続けようとする宇都宮大学の挑戦が一段と目に見える形となって現れてきました。こうしたチャレンジの成果は、昨年に大幅増額して頂いた機能強化経費が更に上積みされることにつながり、昨年末には基幹運営費交付金もトータルでは若干の増額という連絡をいただきました。また、尾崎教授を中心に開発された「自走式イチゴ収穫ロボット」が、昨年のロボット大賞を受賞したのに続き、関連プロジェクトがイノベーションファーム構築の補助金として1.3億円を獲得しました。更にそれだけでなく、加えてチャレンジしていた「地域科学技術実証拠点整備事業」に対し、つい先ほど7億円の事業費の交付の内示というビッグなお年玉の報告も受けました。このように、一昨年から獲得している地域イノベーション戦略支援プログラムに続き、地域に目を向けたチャレンジングな研究が次々に花開き始めていることは、本学にとって大きな喜びです。こうした多方面での活発な活動は、単に自画自賛ではなく、「THE世界大学ランキング2016-2017」にランクインするという形でも現れており、また、私自身も全国立大学長を対象としたトップセミナーや自民党教育再生実行本部などで本学のチャレンジを紹介するという、コンパクトな地方大学としては極めて珍しい名誉な機会を与えていただきました。
 
   あたらしい年は、第三期中期目標期間の二年目となり、国際学部も新たな装いでスタートします。あらためて私達は、国立大学である宇都宮大学が国民から負託されている最大の任務は、質の高い教育研究を維持・発展させることであるということを銘記しなければなりません。ここでは、それに向かう私の3つの決意をお話したいと思います。
   第1は、昨年4月に策定した“アクションプラン2016“の実現です。”4つのビジョン”を皆さんと共有し、知恵を出し合い、力を合わせて、目標・計画を実現していきたい。あらたに実施する内部質保証制度とその見える化は、今年の大目標の一つです。一歩ずつ着実に、これを完成に近づけ、アクションプランを進めていきたいと思います。
   第2に、あたらしい年は組織改革が正念場を迎えます。工学部の改組や新大学院設立の議論をしっかりと形にしていきたいと思います。どちらもその基本コンセプトは、コンパクトである本学の特長をしっかりと強みに変えていくことです。多くの分野の先生方が共存しているこのコンパクトなキャンパスを分野融合のるつぼとして、学際領域の協働による新たな教育・研究分野の構築をはかっていきたいと思います。
   教教分離はそのための第一歩です。まさに今日から、先生方は全て学術院の所属です。例えば、もはや工学研究科教授ではなく、宇都宮大学教授なのです。これは全学の教育を全教員で支え合い、あらたな教育・研究分野を柔軟に創出するための仕組みです。ぜひとも意識を変えていただき、真にご自身の問題として、そしてまた将来に続く後進の方々に手渡す資産として、新しい組織づくりに知恵を出しあっていただきたいと思います。
   第3に、事務系の方々には業務や組織の見直しを大胆に進めていただいており、また、大学の根幹にもなるIR整備をタスクフォースのチームで開始して頂きました。この議論を深め、しっかりと形にしていきたいと思います。
   こうした三つのことは、どれも実質化していくことは容易ではありませんが、20年後、30年後も確実に信頼される宇都宮大学を築く道であると確信しています。
 
   いま陽東キャンパスでは地域デザイン学部の新校舎が建設中で、今年の後半には完成の予定です。この建築現場は、地域貢献やアクティブラーニングといった新しいビジョンや方法論を具体的な形あるものに変えていくという、まさに現在の宇都宮大学が進んでいる方向を象徴している場であると言うことができます。昨年までのみなさんの献身的な努力は、重なり合い、支えあって、たしかにあらたな宇都宮大学の基礎をつくっています。それは少しずつ、眼に見える形を成していくはずです。どうか、それぞれの方々が、それぞれのお立場や分野で、本学のビジョンの実現に向けてベクトルの向きを合わせながら、力を発揮して頂きたいと、心の底からお願いする次第です。私も学長として改めて気持ちを引き締め、みなさんの声を聴き、力を合わせ、より良い大学づくり、働き甲斐のある大学づくりに励んでいきますので、どうかよろしく願いいたします。結びに、今年が皆さんにとって、そうして宇都宮大学にとって、更に佳い年になりますよう願い、年頭のご挨拶と致します。

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