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平成25年度入学式(4月6日) 式辞

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                                    式  辞
 
  本日,学部に入学された999名の皆さん、大学院に入学された352名の皆さん,ご入学おめでとうございます。宇都宮大学の教職員を代表してご入学を心から歓迎いたします。また,本日まで新入生を温かく見守り支援してこられたご家族の皆様にお祝い申し上げます。
 
  宇都宮大学は、1949年(昭和24年)に、当時の学芸学部と農学部の2学部から成る国立大学として発足いたしました。学芸学部は、その後、教育学部に名称変更になりましたが、明治6年の類似師範学校を源流としています。農学部は大正11年に設置された宇都宮高等農林学校を母体としており、昨年、90周年を祝いました。昭和39年に工学部、平成6年に国際学部が設置され、4学部から構成される総合大学として発展し、今日に至っています。
  発足時から現在まで、56,000名余の学部卒業生・大学院修了生を世に送り出しました。卒業生・修了生はその時代の社会の第一線で活躍されました。また、活躍されておられます。宇都宮大学は、この輝かしい伝統を守りつつ、さらに発展させるため、教職員一同は力を合わせて、皆さんが立派な社会人、高度専門職業人に成長されるよう全力をあげて支援していく覚悟でおります。
 
  宇都宮大学は、地域に根付いた大学であるべく、「地域に学び、地域に返す、地域と大学の支え合い」をモットーに地域貢献に努めるとともに、教育研究の成果を広く社会に発信し、社会のニーズに応えています。この努力が実り、全国・国公私立大学地域貢献度調査において、本学は平成18年度に全国総合第1位に輝きました。以後、毎年フロントランナーとして走り続け、一昨年度と昨年度には全国730余の国公私立大学の中で2年連続総合第2位の栄誉に輝きました。皆様方の温かいご支援の賜と深く感謝申し上げます。そして今年度は、全国第1位を目指して頑張っているところです。
  
  また、本学は、「豊かな発想を地域に、新たな知を世界へ」をキャッチフレーズとして、高度専門職業人の育成に努めるとともに、基礎研究と最先端研究を推進し、研究の成果を広く世界に発信しています。一例をご紹介いたしましょう。平成19年4月に、光の科学技術研究を推進するためオプティクス教育研究センターを設置し、学部及び大学院生の教育と世界的水準の研究開発を進めています。
  設置から6年が経ち、各種の超高精度研究設備も整い、10年間の長期大型研究や、文部科学省特別経費によるプロジェクト研究の推進、栃木県光産業振興協議会を核とした産学官連携による実用化への展開など、日本一はもちろん、世界水準の教育研究拠点を形成することができました。矢田貝豊彦センター長は国際光工学会(本部:アメリカ・ワシントン州)の副会長に就任され、次期の会長就任が決定しています。アジア初の会長就任であり、宇都宮大学のオプティクス教育研究センターは国内よりも先に国際的に広く知られるようになりました。大学としても重点的に力を入れてきたセンターであり、今後のさらなる活躍を大いに期待しているところです。
  
  農学分野においても卓越した研究が進められています。例えば、国際的に知られるリサーチ・フロント・アワードを受賞した「植物の枝分かれを支配するホルモンの発見」など、世界に誇れる輝かしい研究成果があります。理系のみならず文系においても、学部の枠を超えた連携研究が進められており、アジア諸国に関する特色ある研究や外国人児童生徒の教育支援、地域と連携した新たな町つくり研究など、第二、第三の教育研究の拠点形成が着々と築きあげられつつあります。
 
  学部に入学された皆さん。学部教育は教養と専門からなりたっています。教養教育、すなわち基盤教育は専門の基礎であると同時に、皆さんの世界観の形成、人間性の涵養、心の成長に大きな役割を果たします。青春時代に得た教養は一生の宝物であり、将来を強く支えてくれます。真に大切なものとは何か、ときには哲学的に深く物事を考え、人間力を養い、一歩一歩前進していってください。
  皆さんが高度な専門職業人へと成長するには、専門の知識や技術だけでは十分でなく、世界の異なる文化を理解し、他国の人たちと交流し、どのような場面においても「人と人との信頼関係がもっとも大切なこと」であることを理解できる人に成長してほしいと思います。将来、国際舞台で活躍されるとき、その根底にはいつも人間力が基盤になっていることを忘れないでほしいと思います。
 
  国際社会で活躍するには、外国の人とのコミュニケーション力が求められます。宇都宮大学は4年前に全国の国立大学に先駆けて英語教育の大改革を行いました。国際化を見据えて実践に役立つ生きた英語教育を立ち上げ、すべての学生諸君が英語によるコミュニケーションが可能になるように「浴びる英語」をテーマとした英語教育を実施しています。その結果、英語力は飛躍的に向上しました。皆さんの先輩の実績になりますが、入学後1年間の全学学生のTOEIC試験の平均点が44点もアップしました。宇都宮大学が実施している「浴びる英語教育」で実力をつけていただきたいと思います。
  また、基盤教育では,広い視野と豊かな人間性を養うことを目的に豊富な科目が用意されています。その1つに「キャリア教育科目」があります。キャリア教育科目は,社会で働くことの意味や職業観の形成を通して,適性や勉学の意義を見いだし,主体的に大学生活を送るための科目です。また,「キャリア教育・就職支援センター」も設置されており,キャリア教育とともに皆さんの将来の就職活動を支援する体制も整備されています。
 
  教室で講義を受ける座学も大切ですが、入学後は目標も考え方も異なる他学部の学生と交流する機会が多くあります。積極的に交流を深め、心を開いて話ができる友人を多くつくって下さい。スポーツや読書、音楽や美術、社会問題などに関心と興味を持つよう心掛けて下さい。そうすることによって、スケールの大きな人間に成長することができると思います。
本学には、体育系や文化系の課外活動やサークルが沢山あります。できるだけ課外活動に参加して、人との出会い・語らい合い・助け合い、お互いの切磋琢磨によって、自己形成に励んでほしいと思います。宇都宮大学は「教室外における活動」を授業と同じように重要視しています。
 
  大学院に入学された皆さん。幅広い視野を持って多方面から物事を探求し解決する姿勢を持ち続け、独創的な研究展開を目指し、研究の心、研究する精神を培ってほしいと思います。研究を進めるには指導教員との信頼関係が土台になります。宇都宮大学の先生方は寝食を忘れて研究に没頭された経験をお持ちであり、研究の苦しみや悩み、また、新たな成果を得られたときの喜びを体験されています。アイディアとインスピレーションの大切さを実感され、真理探究の精神を磨かれています。信頼して研究指導を受けてください。
  次の段階では、自らの新たな発想によって前人未踏の独創的な研究を展開してください。全く異なる分野との連携融合研究を開拓することも一つの方向になると思います。得られた研究成果は、知的財産の保護を考慮しつつ、国内外の学会に積極的に発表し、広く国際社会と人類の進歩に貢献していってほしいと思います。吉田兼好の徒然草に、「一事を必ずなさんと思わば、他の事破るるをいたむべからず、人のあざけりも恥ずべからず」という一節があります。これまでの常識を破る前人未踏の独創的研究を着想し展開するために必要な精神であります。
  留学生の皆さん。 宇都宮大学は、外国の51の大学と国際交流協定を結んで活動しています。300名余の多くの留学生が本学に在籍し勉学に励まれています。言葉や文化、生活習慣が異なりご苦労も多いと思いますが、夢と希望と勇気を持って学生生活の一歩を踏み出してください。大学や地域が行う行事にも積極的に参加され、多くの友人、知人をつくり、たくさんの良い思い出をつくってほしいと思います。宇都宮大学は、皆さんが必要とされる支援は可能な限り行います。
 
  むすびに、本日ご臨席いただきましたご来賓の皆様をはじめ、ご家族の皆様方には新入生の成長を温かく見守っていただきたいと思います。宇都宮大学に入学された1,351名の新入生の皆さんの今後の成長と大いなる発展を期待して、私の式辞と致します。
  本日は、誠におめでとうございます。
 
                                                                                         平成25年4月6日  国立大学法人 宇都宮大学長 進村武男
 
 
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