TOPICS

就任挨拶

本日,宇都宮大学第18代学長に就任いたしました。責任の重大さに身が引き締まる思いであり,常に緊張感をもって学長の責務を精一杯務めてまいりますので,ご協力ご支援賜りますようお願い致します。宇都宮大学は,地域に愛され,地域から信頼され,地域と共に歩む大学でありたいと念願しています。宇都宮大学の発展の基盤は足元(地域)にあることを肝に銘じて行動して参ります。

宇都宮大学の目標を次のように設定いたしました。
宇都宮大学は地域の拠点大学として地域から期待・信頼されるだけでなく,広く社会に貢献すべく開かれた大学として,質の高い特色ある教育と研究を実践し,人類の福祉の向上と世界の平和に貢献すること。そのために,学士課程及び大学院課程における教育の質の維持・向上に努め,幅広く深い教養と実践的な専門性を身につけた未来を切り開く専門職業人を養成するとともに,持続可能な社会の形成を促す研究を中心に,光学技術などの特定分野について極めて高い水準で特色ある研究を推進していきたいと思います。そして,自ら築いた教育研究の成果を発信して社会貢献機能を高め,地域社会のみならず広く国際社会に貢献する積極的な活動を展開し,キラリと光る元気な大学を目指していきます。

宇都宮大学は,昨年度に「英語教育の大改革」案を策定しました。今年度はその「実施年度」であり,実践的な本学独自の新たな英語教育を強力に進めてまいります。そして,教育の質を向上させるための基礎教育を重視していきます。「鉄は熱いうちに打て」とのことわざ通り,人は若いうちに鍛えておく必要があります,そしてその教育成果は生涯残ります。キャリア教育を含む基礎教育の重視こそ,大学教育の根幹をなすものです。
また,創造性を育む教育は非常に大切であり,「無」から「有」を創り出す教育の重要性は言うまでもありません。創造性を育むためにはどうしても「研究」する心と感性が必要になります。教員の研究活動がこれに大きく関わり,活かされてきます。

私は,教員が行う研究活動は学生の創造性を育む教育の一環のためにでもあると考えています。創造性を育てることは骨の折れることです。教員が研究に没頭する後ろ姿を見てはじめて学生は研究の世界のすばらしさに気づくものです。研究の世界には厳しさがつきまといます,しかし,教員が切磋琢磨し続けることによって研究の雰囲気がつくられ,また,この雰囲気が,特に大学院学生にとって,非常に大切なものなのです。このため,教員と学生がともに楽しく研究に励むことができる,より良い研究環境を整えていく所存です。
研究の推進は社会ニーズによってそのきっかけがつくられ,社会ニーズによって大きく加速され,インパクトの大きな成果として結実し,社会貢献に結びつきます。宇都宮大学が,産学官連携・地域連携の推進を重要課題に掲げている意味もこの点にあります。産学官公連携は教育研究の推進のために強力に推し進めていきたいと考えています。
一方,宇都宮大学は象徴的な世界最先端研究を社会に示す必要があります。宇都宮大学は,キヤノン株式会社との連携により平成19年4月にオプティクス教育研究センターの設置に成功しました。平成21年10月には4階建ての新センタービルが完成します。センターにはすでに学部・博士前期課程・博士後期課程の学生が学んでおり,世界的な先端研究の推進のみならず,教育施設としても大いに期待されており,世界トップレベルのセンターに成長させるべく全力で支援して参ります。

宇都宮大学は,「地域に学び,地域に返す,地域と大学の支え合い」を地域連携の理念として,教育研究の成果を社会へ発信し,成果の還元に務めています。2006年に実施された国公私立大学「地域貢献度(日経グローカル)」調査により,全国総合第1位の栄誉を得ました。以後,毎年トップレベルに位置づけられています。今後もフロントランナーとして走り続けたいと念願しております。そのために,私は学内に閉じこもることなく,積極的に学外に出向き,社会の新鮮な空気を吸い込んで,学長業務に変化と工夫を凝らす積極姿勢を保ち,努力し続けます。

国立大学が法人化されてから,大学には自主的・自律的・効率的な運営が強く求められ,国からの基盤的予算は削られ,教育研究に先行投資できない事態になっています。このため自己努力による外部資金の導入が重要になっています。より良い修学環境と教育研究環境の整備充実,国際交流と留学生への支援体制の強化,地域の中核的教育研究機関としての使命を果たしていくには,本学を「見える化」して,透明感のある敷居の低い大学にしたいと念願しています。
これを実現するには資金が必要であり,資金獲得の戦略的展開を行いたいと思います。自ら努力して築いた教育と研究の成果は他に類を見ない新鮮な独創的な成果であり,この成果を如何に活用するかの企画立案こそ重要になります。異分野のAとBの単なる組み合わせではなく,AとBの組み合わせにより新たな驚くべき価値X,Yを創出できるアイディアにより大型の競争的資金の獲得が可能になります。外部資金導入のための独自の仕組みづくりを実現していきます。
これらのひとつひとつを現実のものとしていくためにも,異分野の連携の強化,現場の重視,情報の共有化,等々を進め,しなやかでスマートな業務運営システムの構築を徐々に進めて参ります。

いま大学経営は厳しく困難な時期にあります。困難であるからこそ,慌てずにしっかりと足を地に着けて踏ん張り,エネルギーを蓄え,将来に夢と希望をもって頑張っていきたいと思っています。1人では仕事はできず,お互いの協力・協調が必要であること,人と人との信頼関係が最も大切であることを自分自身に言い聞かせながら任務を全うしていきたいと思っています。
私は,宇都宮大学に学び,そして働く全ての学生と教職員が輝く毎日を送ることができるよう邁進する所存ですので,共に手を携え目標に向って参りましょう。
結びに大学の今後の発展を祈念するとともに,皆様のご協力とご支援を賜りたく重ねてお願い申し上げ,就任挨拶といたします。

平成21年4月1日   宇都宮大学長 進村武男
 

ページの先頭に戻る