お知らせ

地域デザイン科学部開設記念式典挨拶

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   学長の石田朋靖でございます。宇都宮大学地域デザイン科学部開設記念式典を挙行するにあたり、一言ご挨拶を申し上げます。
 
   本日は、ご多用中にも関わらず、前文部科学大臣 下村博文 衆議院議員、並びに、元文部科学大臣政務官 上野通子 参議院議員、文部科学省 常盤豊 高等教育局長、福田富一 栃木県知事、そして、県内市長・町長はじめ自治体関係者の皆様、大学等教育関係者や地域を代表する多くのご来賓の皆様にご臨席を賜り、また、本学名誉教授、教職員OB、並びに、同窓会の皆様にご列席いただきましたこと、宇都宮大学を代表し厚く御礼申し上げます。
 
   宇都宮大学は、140年以上の歴史と伝統を持った国立大学で、そのルーツは明治から大正時代にかけて、栃木県に設置された二つの教育機関、すなわち、学校教員を養成するための師範学校と、農林学の高等教育機関として設置された宇都宮高等農林学校で、現在の教育学部と農学部の前身となっています。その後、地元からの強い要請に支えられて昭和39年に工学部ができ、平成6年には国立大学で初の国際学部が設置されました。そして今年度から、全国で初めての文理融合型の地域創生系学部として、地域デザイン科学部が設置され、5学部からなる総合大学として新たな歴史を刻んでいくことになりました。
 
   宇都宮大学が立地する栃木県は、豊かな自然環境の下で農業から工業まで各産業がバランス良く発展し、中核市である宇都宮市をはじめとする地方都市と、日本の原風景である農山村や里山が配置された、さまざまな面で豊かな地域と言えます。しかしながら社会環境が急速に変化し、栃木でも地域社会の活力が低下しつつあることを実感する中で、そこをホームグランドとする国立大学として、どんな貢献ができるのか、そんな自問が地域デザイン科学部設置に向けた出発点でした。
 
   一方で、宇都宮大学は、高等農林学校をルーツに持つということもあり「地域に学び、地域に返す、大学と地域の支え合い」をモットーとし、地域と連携した実学としての教育研究を大切にして参りました。誤解のないように補足すれば、実学とは、実用的なノウハウではありません。社会の現場を正しく知り、そこが直面する課題を抽出し、自分の専門を他分野と柔軟に融合させながら課題を解決する学問、それこそが実学ですが、地域と連携した実学、これが宇都宮大学で培われてきた伝統です。こうした伝統を受け継ぎながら、社会の変革を担う「行動する知性」と良識を備えた人材、言い換えれば知行合一の人材を輩出し、「地域の知の拠点」としての機能を強化すること、そして今まで以上に地域に寄り添いながら着実に教育研究を進めて地域の活性化に貢献すること、これが宇都宮大学の方針です。
 
   さらに、宇都宮大学には、大切にしている宇大スピリットがございます。それは、自らのビジョンに向かって主体的に挑戦すること、自らを変えることを畏れないこと、そして広く社会に貢献することです。英語では「Challenge」「Change」「Contribution」となり、これらの頭文字をとって「3C精神」と言われています。
 
   以上のような地域への貢献、伝統に根ざした大学の方針、そうして宇大スピリット3C精神が合わさる中で地域デザイン科学部への挑戦が生まれ、加えて文部科学省からのご理解と懇切なアドバイスを頂いたことで今日の形ができあがりました。
 
   地域デザイン科学、これをひと言で言えば、地域という対象に真正面から向き合った総合科学で、全く新しいコンセプトで創られた学問です。すなわち、自然環境を含めた都市や社会の基盤といった物理的空間と、そこに住まう人間がつくるコミュニティ空間との相互作用によって形成された地域、この地域という対象に、文系や理系と言った狭い見方に捕らわれずに向き合い、課題解決に向けて分野横断的にアプローチする実学です。例えば人口減や高齢化が進む地域における、最適な空間とコミュニティの形を科学的に探求し、現実的な課題解決の提示や、現場対応力の身についた人材を輩出する、こうしたことが地域デザイン科学部のミッションであり、開設に向けて40名を超える教員と事務職員が日夜準備にあたってくれました。また、第1期生として151名の将来ある学生を迎えることができました。
 
   宇都宮大学は、新しい地域デザイン科学部を先頭にして、地域発のイノベーション創出によって地域の産業を豊かにする工学部と農学部の連携、地域社会のグローバル化と地域発のグローバル展開を支える国際学部、そうして優れた学校教員を養成する教育学部という5つの学部が連携し、コンパクトな大学であるという、逆の意味でのスケールメリットを活かしながら、地域の変革をリードする「知の拠点」として、地域活性化のエンジンとなるよう、更に一層努めて参る所存です。
 
   しかしながら、当然のことですが、こうした挑戦はひとり大学だけでできることではありません。国政でご活躍される先生方や文部科学省の皆様の御理解と御支援、近隣大学の皆様との良き連携、そうして何よりも地域の自治体、産業界の皆様との、今までにも増して信頼し合った協力関係が不可欠であることは言うまでもありません。本日、お集まり頂きました全ての皆様に、引き続き、地域デザイン科学部、宇都宮大学に御理解と御支援を賜りますように心からお願い申し上げますと共に、本学の挑戦が地域の発展と人々の幸せにつながることを祈念し、私の挨拶とさせていただきます。本日は誠に有り難うございました。
 
平成28年4月25日
国立大学法人宇都宮大学長 石田朋靖
 
 

 

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下村博文 衆議院議員 上野通子 参議院議員

 

 

 

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文部科学省 常盤豊 高等教育局長
福田富一 栃木県知事

 

 

 

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新入生代表挨拶
 

 

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