在学生・修了生の声

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在学生の声

修了生の声

在学生の声

※在学生の声には、既に修了した学生の在学時作成文章も含まれます。

社会デザイン科学専攻

コミュニティデザイン学プログラム
黒田 聡美

2022年度入学

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学びしかない日々

 他大学からの入学はまた新たなスタートが切れるという楽しみが大きく、入学した時はとても嬉しく晴れやかな気持ちでいっぱいでした。研究室には明るくて優しい社会人院生の先輩方や学部生がおり、指導教員の石井大一朗先生も歓迎してくださいました。
 宇都宮大学に来て少し驚いたことは、学内での講義はもちろんですが、学外での活動にも多く参加できる環境があることです。学生たちは、それぞれの興味に沿ってのびのびと活動をしており「私も何か活動したい」と自然に思えるとても刺激的な空間だと感じます。最初はやりたいことがよく分からなかった私でしたが、話を聞いてくれたり活動に気兼ねなく誘ってくれたりするので、たった1年間ですが、振り返るのも大変なほどたくさんの経験をしました。時には落ち込むようなこともありますが、貴重で前向きな成長ができていると思っています。

阿久津 瞳

2019年度入学

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大学院生兼ハープ奏者兼養蜂家

私の研究テーマは、里山に暮らす人々の記憶による「ヤマ」の可視化です。栃木県の「ヤマ」と呼ぶ場所について、人々がどんな記憶を持っているかを明らかにするため、栃木県在住の山仕事をしてきた男性から「ヤマ」に関する記憶や定義を聞き取り調査しています。今記録しないと永久に失われてしまう、貴重なヤマに関する記憶を記録し後世に残すという意義があります。
私は社会人をしながら大学院で再び学んでいます。自営業でハープ奏者と養蜂家をしているのですが、長期履修制度を利用させていただき、仕事と研究を同時進行しています。

ずっとやってみたかった研究ができていることをとても幸せに思います。
授業については、住まいとは何かを考える「住環境・まちづくり論」が印象に残っています。現在受けている授業のアカデミックコミュニケーションは他分野の学生研究を知ることができるので大変興味深いです。

農業・農村経済学プログラム
菊池 綾音

2022年度入学

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不安の連続から、挑戦と学びの連続へ。

「せっかく進学するなら、学部生時代にできなかったことに挑戦したい」
大学院進学時に私が心に決めたことです。私は女性農業者に関する政策について、学部時代に学んだことをより深めたいと考え、進学を決断しました。とはいえ、同プログラム内に同期がおらず、最初は不安なことばかりでした。一人でもやっていけるだろうか、学部で卒業して就職したほうがよかったのではないだろうか…。ぐるぐると考える日も少なくありませんでした。ですが、講義が開講してからは、そうした不安にくよくよ悩む暇がないほど、様々なことに挑戦し、人に出会い、学ぶ機会の連続でした。先生方との議論、他プログラム生との議論やグループワーク、学会報告や他研究室と合同でのプレゼン、研究室の仲間と共に始めたプロジェクト、留学生チューター…。目まぐるしい日々のなかで学部時代できなかったことを経験し、少しずつ成長した実感があります。学びを地域に還元できる人となれるよう、残りの期間も研究に邁進していきます。

OUM Amra

2019年度入学

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My Study Journey in Japan

Hi! I am OUM Amra from Cambodia. In late 2018, I embarked on an amazing journey to study in Japan. Currently, I am a second year of master’s degree student at Utsunomiya University in majoring in Agricultural Economics. It had been my dream to study abroad since I was an undergraduate student. Life in Japan has changed me quite in many ways more than I can even express in words. After overcoming homesickness, I started to be a more outgoing person, making friends, becoming open-minded, and being more active.

Barely did I need any adjustment to school life as much as I did with actual everyday life. It’s for the first time that I live apart from family in an apartment. Riding a bike to the supermarket, paying my own bills, and cooking my own meals, have really taught me about independence, bravery, responsibility, and sociable.

Taking the courses at Utsunomiya University is interesting because, besides my current major, I can attend with other faculties to learn various courses or skills. Also, students are required to join the seminar which is a kind of small group study or discussion every week with the professor who can follow up on my research. The seminar is new to me as I learn a lot from other students and the professor. They assist me to check and comments on the mistakes of my research. Furthermore, the university has a ton of extracurricular activities for students to interact with both Japanese students and international students. Although the Japanese language is initially one of the great barriers for me to move around easily in society, there are plenty of opportunities to learn Japanese both at Utsunomiya University and from Japanese friends that we exchange language teaching together between Japanese and English. They are willing to support and help improve language skills. One of the other great things about Utsunomiya University is the officers and professors. They supply and assist all the necessary support in dealing with administrative matters and offer kind-hearted guidance whenever we need it.

I strongly believe that Utsunomiya University is the best place to explore up-to-date knowledge in my field. The knowledge and experiences that I am acquiring in my master course will allow me to realize my dreams for the future, to help create a better world through my activities as a researcher, social worker, and patriotic citizen. I would like to say that Utsunomiya University is a great gateway to explore Japan.
Don’t miss out on an opportunity to become a student at this dynamic, leading university. Last but not least, I would like to express my deep gratitude to the MEXT scholarship for making my dream come true.

建築学プログラム
佐藤 岬

2019年度入学

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何になる,から何をする

私が常に意識していたのは目標(夢)を定めることです.医療の場に関わりたいという目標を設定し,計画分野に進み,医療の場の調査・研究によって知識と現場の空気感を知り,様々な設計活動では,ステークホルダーを巻き込んだコミュニケーションの経験といった,医療施設設計を行う企業に勤めるに足る思考プロセスを身に着ける努力をしていました.
目標を決める上で大切なのは,状況を客観的に観察することだと思います.私の場合,広域的にデータから社会全体を良い方向へ導く,または,狭域的に地域の人たちが使う建築を考える,どちらを目指すべきか迷いました.その答えのきっかけは研究室メンバーとのプロジェクトでの思考の差です.似たようで全く異なる分野を目標とする仲間とのコミュニケーションは,お互いが自分を見つめ直す絶好の機会と考えます.
目標を設定し自らを見つめ直す,大学院での活動によるそのサイクルで,自身の成長を促し,自らがより主体的に住み良い地域をつくることができるような人になれると思います.

土木工学プログラム
齋藤 響

2022年度入学

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自分の関心に真摯に取り組む

 私は都市計画研究室に所属しており、公園・緑地に関する研究を行っています。新型コロナウイルスの流行を背景に、生活様式が従来から大きく変化した社会情勢において、公園・緑地の存在が、健康的な生活を維持する上で重要視されるようになりました。学部生時代、このテーマに関心を持ち、卒業研究に取り組むようになってから、よりこの研究を発展させたいと思いより深く研究活動を行うため、大学院への進学を決めました。
 大学院生活では、学会での発表が印象に残っています。博士前期課程1年で参加した長崎県での国際学会では、研究成果を英語で発表する機会がありました。そこでは他の大学の先生方や学生、企業の方とも意見交換ができたことに加え、都市計画分野の最先端の研究について触れられた貴重な経験でした。
 大学院は、自分の関心があることに真摯に取り組んでいくことができる場であると思います。この2年間を通して得られる貴重な経験を、将来的な自身の強みとして、社会貢献に活かせるよう努力して参ります。

長田 一輝

2020年度入学

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0→1、そしてさらに発展へ

私が学部のときに,「祭り」を通して,全国の地域や都市を訪問していました.そして,街づくりやインフラ整備に興味を持ち,高い技術を得るために,大学院へ進学し勉強することにしました.大学院の授業では,多分野のプログラムの学生たちと協力して,行う他分野融合の授業が充実しています.そこで,自分の知見が広がり,かつ自身の分野において新規的な活用に気づくこととなりました.具体的には,工学部の情報や機械プログラムの人たちと,土木プログラムの融合により,街づくりにおけるAI化や,災害時に情報伝達する際の効率化や,新しいシステムの構築などが挙げられました.
何事にも挑戦し行動してきた学部の頃に加えて,論理的かつ多角的な視野を持って研究や授業,課外活動に取り組むことで,一つ発展できていると感じています.この発展を繰り返して,就職後に高い技術力を身に着けていることを期待しています

農業土木学プログラム
鈴木 悠介

2022年度入学

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爾の立てるところを深く掘れ

 かつて、人間の生活する場と言えば農村でした。
 今では、多くの人が町に住み、田畑を目にするのは長距離を移動するときに車窓からだけという人も少なくないかもしれません。ですが、農村に一歩足を踏み入れればそこには好奇心を刺激するものであふれています。農業土木学プログラムではそのような農村に係わる諸課題について研究を行っています。

 そのなかで、私は農村に生息するフクロウについて研究を行っています。
 農村は世界的に見ても非常に豊かな生態系を育む場です。そして、これは人々が農業を営むことでつくられた二次的自然と呼ばれる環境です。しかし、近年農業は衰退の道をたどっており、農村の生態系も危機にさらされています。
 この豊かな生態系を未来に残すためにはどうすればよいか。大きな目標をそう定め、まずは隣人である生きものの生態を理解するところから研究を進めています。

小川 悠一

2019年度入学

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大学院に進学して

私は農作業安全について研究しています.学部時代には自分で調査をする,というよりも,似た研究をする先輩と一緒に調査をする,という感覚に近かったのですが,大学院に進学したことにより,「自分の研究である」といった意識が強くなりました.その結果,農家さんへの聞き取り調査などではこれまで以上に多くの話を聞くことができ,自分の研究の意義を改めて考え直すことができました.大学や大学院で行われている研究にはすべて意味があります.それを深く理解できたことをうれしく思います.
また,大学院の授業では,自分とは異なる専攻の人たちと共に,様々な分野における課題について学ぶことができました.大学院は自分が専攻している分野について深く学ぶことがメインだと思っていますが,他分野について学ぶことも非常に興味深く,大切であると思います.
私は大学院に進学することで人として大きく成長することができました.残りのわずかな時間も,授業・勉強共に頑張りたいと思います.

グローバル・エリアスタディーズプログラム
許 成飛 (キョ セイヒ)

2019年度入学

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常に主体性を持ち、問題解決の道を探ること

中国では石炭が深刻な環境問題を引き起こし、日本では2011年に原発事故がありました。環境問題を引き起こさないエネルギーとして、日中両国で推進されている太陽エネルギーを比較政治学の視点で考察してきました。
その一環で、昨年、鹿沼市と日光市に跨る横根高原にて予備実地調査を行いました。積極的に先生たちやNPOの方に連絡を取り、現地を見て情報や意見を交換しました。その結果、なぜ太陽光発電の建設に差し止め運動が起きているか、地元住民はどのように解決すべきと考えているか、知ることができました。この経験から、主体的に動き、現場の声を聞き創造的に解決策を模索する大切さを知りました。
大学院の授業の中で、私にとって一番スペシャルなのは「ゼミ」です。学問上の困難だけでなく、些細な生活上のことに至るまで、主体的に議論すれば、いつも問題解決の道がみえてきます。今後社会人になっても、常に主体性を持ち、成長していきたいと思います。

多文化共生学プログラム
レ・ティ・クエン

2022年度入学

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新しい出会い・新しい学びが自分自身の成長につながる環境

私はベトナムの大学を卒業後、日本へ留学するという夢を叶えることができました。
2021年11月末、無事日本に到着した私は宇都宮大学大学院に進学したことで、これまでにない貴重な体験をすることができました。
まず、宇都宮大学は豊かな自然と研究環境に恵まれ、そのような中で私は多文化に触れ外国語のシャワーを浴びることができました。現在、私は国際的視点における「ひきこもり」について研究しています。私の国ではこの社会問題はまだ目新しいものであり、あまり注目されていない状態です。大学院での研究を通して、私は社会における「ひきこもり」の深刻さを見いだすと共に、日本などの先進国に「ひきこもり」特有の要素が存在するということを理解するようになりました。現在引き続き研究を進めており、その成果が出せるよう全力を注いでいるところです。大学院で研究しているテーマは、将来自分が就きたいと考えている仕事の選択にも影響を与え、将来は弱者や若者と共に社会問題を解決していくような業界での就職を目指しています。
また、宇都宮大学では自分が専攻している以外の分野にも深く触れる機会が与えられ、そのおかげで人生並びに国際世界に対する視野を広げることができました。そして自分自身に対して徐々に自信を持ち、チャレンジ精神を養いながら成長していると実感しています。
大学院での研究以外では、日本語スピーチコンテストに挑戦したり「いちご一会とちぎ国体」の運営ボランティア活動に参加したりなど、多くの忘れられない思い出ができました。とりわけ、2023年3月には海外インターンシッププログラムに参加し、台湾に二週間滞在しました。中国語を学んだり、未知の国に足を踏んだり、台湾の大学生の前で日本のことや母国のことなどを日本語で紹介したりしましたが、どれも初めての体験ばかりで、私にはとても新鮮に感じました。
これら全ては、一生の内で最も美しい青春時代の一ページを形作っていくモザイクのように感じられます。また、指導教員並びに宇都宮大学の先生方からは多くの貴重なご指導ご鞭撻をいただき、心より感謝の意を表すと共に、宇都宮大学に在学している時間をさらに有意義に過ごしていきたいと願っています。

李 美香

2019年度入学

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大学院進学の夢を叶えて自分の価値を高めた

私は地域創生科学研究科に一期生として入学したので、入学する前からどんな研究科であるのか、ものすごい好奇心が湧いていました。入学してみたら想像以上に楽しい学生生活になり、日本の多文化社会に関するいろいろな問題も発見することができました。
指導教員の社会学の田巻松雄さんのゼミ(私たちのゼミでは教員を~さんと呼んでいます)では、公立夜間中学校と中国残留邦人などに関連する研究に取り組んでいます。先日、田巻さんと関西にフィールドワークに行ったのですが、研究していることの内容の理解がとても深まりました。また、文理融合・分野融合を目的としたグローバルに関する合宿授業、実践力科目の中の英語授業などを通して自分のコミュニケーション力を高めています。
勉強・研究以外でも様々な活動を行っています。例えば私は宇都宮大学HANDS事業の「多言語による高校進学ガイダンス」に参加し、自分の習った日本語と母語の中国語で中国人生徒や保護者を支援することができ嬉しいです。学生ボランティアの活動もあって課外活動が本当に豊富かつグローバル的です。就活の時も自分の学生生活を語る豊富な材料があったことが良かったのか、内定もいただくことができました。
これからは修士論文にもっともっと集中し自身を成長させることに力を注いでいきたいと思います。

地域人間発達支援学プログラム
山里 怜央

2022年度入学

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自身の“好き”を“学び”へ

 私が大学院の進学を決めた理由は、学部で身に付けた「食に関する知識」や「教育力」を活かして、食教育に関する専門性を深めたいと考えたからです。学部時代は、教育学部で家庭科教員としての力量を身に付け、子どもたちの生活を豊かにすることを目標に学んでいました。教育の経験を重ねていくうちに、自身の持つスキルをもっと幅広い世代のために活かしたいという心が芽生え、食に関する研究に専念でき、学校から地域の人へと学習の視野を広げることのできる地域人間発達支援学プログラムを選びました。大学院に進学した後も、自身のこれまで培ってきた学びをどのように活かすことができるかを考え、スキルアップとキャリア形成を見据えた活動を充実させることができています。教授陣も研究や学生の将来について親身に寄り添ってくださるため、手厚い指導を受けることができ、修士論文の完成に励んでいるところです。教職としての専門性を深めることも可能なので、教職大学院とは違った視点で研究できるのも魅力です。

松澤 夏帆

2019年度入学

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今しかできないことを全力で

「せっかく大学院に進学するのなら、今しかできないことをしてみたら?」
これは入学後に母から言われた一言です。社会人として働く同級生がほとんどの中、私は大学院への進学を選択しました。学部生の時に学んできた音楽のことや教育のことをより学びたいと思ったことが進学への決め手ですが、この言葉によりそれだけが学びではないと視野を広げるきっかけとなりました。
大学院の講義では所属するプログラムの開講科目にとらわれず、気になる他プログラムの講義も受講しました。そこでは留学生や社会人学生の方々など様々背景を持った人たちと一緒に学ぶことで新しい考えや視点を得ることができたように思います。
大学以外としては、以前から興味のあったインドネシアバリのガムランを体験するために東京に足を運びました。そこでは学生時代は音楽なんか大嫌いだったという年配の方が楽しそうに演奏し、ガムランの先生とは何年ものお付き合いになるという方がいらっしゃいました。そのほかの方々も純粋に音楽を楽しんでいることがひしひしと感じられる時間でした。楽しいと思える音楽の時間がそこにはありました。
大学院生活を通して地域の様々な「人」と関わる機会に恵まれていると実感しています。この「人」との出会いを大切にするとともに、研究に生かしていきたいと思います。

工農総合科学専攻

光工学プログラム
井上 皓介

2021年度入学

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議論の場の活用

 私が大学院に進学して一番感じていることは議論の場が非常に多いことです。
 私は空中ディスプレイについて研究しており、所属研究室では1年の内に学会発表、デモ展示といった外部の方々に研究成果を発表する機会が何度もあります。また院進後の講義は、異分野間でのグループワークも多く、研究テーマが全く異なる方と意見を交わす回数が増えてきます。これらは自身の研究への理解を深め、新しい視点を得るきっかけになります。
 例えば、光学系の歪みによって結像される空中像に収差が発生してしまっていた際、その収差を低減することばかり考えていました。しかしながら、敢えて意図的な歪みを発生させ収差を利用することで立体的な空中像の表現をするアプローチもあることに気が付くことが出来ました。
 現在は熱工学研究室の先生にも協力して頂き、充実した環境で研究を進めることが出来ています。卒業までに与えられた議論の場を十分に活用し、今後に活かしていきたいと思います。

山本 晃佑

2019年度入学

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教科書を疑え

大学院入学後に指導頂いたことは,「教科書を疑え」ということでした.我々学生にとって,教科書とは正解が書いてあるという認識です.一般的に授業は教科書に沿って進んでいくので,間違いなどあっては授業自体破綻しますから、教科書を疑うという行為自体ありえないと考えていました.しかしながら,研究生活を送るなかで本質はそこではないことに気付きました.
例えば,中学校で習うオームの法則のV=IRは本当にあっているかと疑問に持ったとします.V=IRを証明するために教科書に書いてある論理を順に確認していきます.この時に初めて物理描写も含めてどのようにV=IRが成り立ったかを理解します.つまり教科書を疑えとは個人によって見解は異なりますが,「自分の頭で考え,納得するまで考えろ」ということでした.本質に気付いてから,本当にこれであっているのか?何故この結果になったのか?何故このルールが成立したか?などあらゆることに疑問を持ち結果に対する原因を考えられるようになりました.

分子農学プログラム
橋本 苑子

2021年度入学

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学んだことを生かして

 高校在学中に宇都宮大学グローバルサイエンスキャンパス(iP-U)でウシの卵巣や卵子を見て興味を抱き、本学農学部に進学しました。そして、現在は大学院で動物育種繫殖学研究室に所属し、加齢過程におけるマウスの卵巣機能を解析しています。哺乳類では加齢に伴って生殖能力が低下することが知られています。近年、体外受精や胚移植などの生殖補助技術はヒトの不妊治療にも用いられており、臨床現場においても様々な年齢で治療が行われています。大学院では農学や生殖医学の幅広い知見を深め、日々研究活動に励んでいます。授業では発表を通して、研究内容を的確に伝えるスキルを磨く良い機会となっています。所属している分子農学プログラムでは高等学校教諭専修免許状(農業)の取得が可能です。学校教育の様々な課題を他プログラムの学生や留学生と議論することで、新しい価値観に出会うことができます。修了後は学んだことを生かして、「幅広い視野と確かな指導力をもった教師」として、農業高校で農業を支える次世代の教育に携わる予定です。

金原 菜見

2019年度入学

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狭く深い知識から、広く深い知識へ

研究室においては、農作物の病気の原因となる植物ウイルスを防除するため、植物ウイルスワクチン株の遺伝子解析を行っています。修士課程では、学部時からさらに実験経験を積み、知識を蓄えることで、多くの解析を行えるようになります。また、所属する分子農学プログラムは、ゲノミクス研究棟の実験装置を利用して分子生物学的な解析を行う研究室が集まっており、より良い手法など、研究を深める上で有益な情報を得やすい環境だと実感しています。
研究室内やプログラム内で専門を深めるのはもちろんですが、研究科の必修科目では、他分野の学生と共に受講する授業が多くあります。そこでの、専門外の人に向けた研究内容の発表や、専門知識を出し合うグループディスカッションを通して、コミュニケーション能力はもちろん、多面的な思考力が鍛えられます。ここでの経験は、就職活動の面接や集団討論でも活かせました。
研究室単位での狭く深い知識から、プログラム、そして研究科単位で新たな視野を獲得し、より広く、より深い知識へと発展させられるように日々邁進しています。

物質環境化学プログラム
小林 航大

2021年度入学

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様々な成長ができる場所

 私が所属する界面化学研究室では、モノとモノの境界面で生じる様々な現象について研究しています。様々な現象の中で、私は日常何気なく存在する「泡」を研究対象として、混合成分の存在比が泡膜(泡表面に界面活性剤が吸着した膜)に及ぼす影響について研究しています。実は「泡」と一言で片付けられない程、複雑な現象が日々観測され、新たな発見が尽きません。
 大学院での研究生活では、自らの研究テーマに関係する専門的な知識が得られるだけでなく、様々な実験条件から結果を予測しながら研究を遂行する実践力も培うことができていると感じます。また、研究室へ配属した当初は、研究室内での研究発表を通してコミュニケーションの難しさを痛感しましたが、今は多くの方々の助言を受けて「情報伝達力」も向上していると感じます。
 このように専門分野の知見を深めつつ、人間として成長する機会が与えられている大学院での生活は大変魅力があると私は思います。

島津 久菜

2020年度入学

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「見えない」から「見える」へ

私が所属している計測化学研究室では、「見えないものを見えるようにする」をモットーに、さまざまな化学的分析手法を用いて物質の新たな定量法の開発が行われています。私の行っている研究は、蛍光性高分子が示す蛍光の強度が連続的にゆらぐ現象の解明です。特に蛍光性高分子の構造に焦点を当てて、組成の違いによるゆらぎの変化を観察しています。得られた知見から詳細なメカニズムを明らかにします。
研究室ではのびのびと実験できる環境が与えられており、教授からの指導を経て論理的な思考や知識、技術が養われます。定期的に実施されるミーティングや、研究発表の練習では、院生、学部生、教授が交り合い熱心にディスカッションを行います。他の人からの指摘や意見により、自分ひとりだけでは見えなかった世界が広がっていく感覚は、何にも代えがたい研究活動の醍醐味です。大学院での生活は多忙で、難関な課題にぶつかることも多いですが、その経験を通してスキルアップできる、絶好の機会だと思います。

農芸化学プログラム
根本 菜々子

2022年度入学

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大学院で培える力

 私は研究を沢山行いたいという理由から大学院へ進学することを決めました。研究室ではコラーゲンが分解されることで生じるコラーゲン由来のペプチドが腸管でどのように吸収され血液中へと移行するのか、腸管吸収メカニズム解析を目的として研究を進めています。実験は上手くいかないことも多々ありますが、研究室内外の先生方からご指導を頂きつつ、結果が出せるよう励んでいます。実験だけではなく、研究室内のゼミで研究進捗や論文発表などを行っており、指導教員の先生や先輩、後輩達と和気藹々としながらも研鑽を深めています。また、大学院では異なる学問を修める人達が集まりグループワークやプレゼンテーションをする講義があります。自分の意見を相手に対し論理的に分かりやすく伝えるにはどうすれば良いか、相手の発表に対して不明点、疑問点として何が挙げられるか、今後社会に出て働く上で己の糧となる多くの経験を大学院生活の中で培うことができると思います。

牛尾 円

2019年度入学

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探究心をカタチに

私は、小学生の頃からの目標であった「牛乳」について研究を進めたいという思いを実現するために、農芸化学プログラムへ進学しました。現在は、食品成分やアミノ酸などの栄養素による生体調節機能のメカニズム解明を研究テーマとする栄養制御学研究室に所属しています。大学院に進学してからは、念願だった牛乳をテーマに、マウスを用いて牛乳摂取による脳内神経伝達物質の変化を解析しています。「牛乳を飲むとよく眠れると言われるのはなぜだろう?」というささやかな「なぜ?」に対する探究心をカタチにすべく、そのエビデンスを得るため日々研究に励んでいます。幼い頃からの一途な思いが、現在の私を突き動かしているのです。農芸化学プログラムでは、他の研究室の先生方からも研究に関するアドバイスをいただける機会が多く、その風通しの良い環境に私自身とても助けられています。身近に相談できる先生方がいらっしゃるからこそ、新しい実験にもチャレンジすることが出来ています。
修了後に就職する乳業メーカーでは、沢山の人々に「笑顔」を届けられるように、現在の研究を少しでも活かしていくことが出来たら嬉しく思います。

機械知能工学プログラム
門屋 憲武

2022年度入学

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自身の成長

 これまでの学生生活を振り返って、色々な人と関わり、色々な事を学ぶことが出来たと感じています。私は自分のやりたいことのために博士前期課程から宇都宮大学に来たため、周りが何も分からない状態でした。そんな新しい環境での生活の中で一番良かったことが研究室のメンバーと仲良くなれたことです。授業のことだけでなく研究のこと、就職活動のことをお互いに助け合いながら楽しく学生生活を送ることができています。
 研究では、人の運動中の筋活動について筋電図を用いて研究を行っており、筋は運動中にどんな活動をしているのか、どれくらいの筋力を出しているのかなど、人体についての知識は生活していく上であっても困らないものなので、とても興味深く研究を行っています。
 皆さんもぜひ、たくさんの人と関わって色々な知識や考え方を吸収していってください。視野が広がることで人生の選択肢が増えて自分の成長にもつながりますし、自分だけでなく誰かの役にも立つはずです。

川村 一平

2019年度入学

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人とのつながりを大切に

これまでの大学生活を通して、最も重要だと思ったことは、人と関わることです。高校生の中には、将来に具体性をもてない人がいると思います。そんな時にヒントを与え、助けてくれるのは、周りの人たちとのつながりです。
わたしは、学部卒業後、大学院に進学し、現在、マテリアル工学研究室に所属しています。そこには、ふざけ合いながらも、やるときは真剣にやる先輩・後輩がいます。研究室の生活を通して、毎日良い刺激を受け、時には助けてもらいながら、研究を行うことが出来ています。そんな環境が、将来を考える為のきっかけになり、自分がやりたいと思うことを具体的にしてくれました。
また、学校生活以外にも、課外活動やアルバイト等で多くのつながりを持つことが出来ました。人と会話することにより、様々な価値観に触れ、視野が広がりました。
大学生活で培った、人とのつながりは、私の考え方を多種多様にしてくれています。みなさんもぜひ、自由な大学の時間の中で多くの人と会話をしてみてください。進路だけではなく、これからの人生の助けになるかもしれません。

情報電気電子システム工学プログラム
寺島 祐作

2022年度入学

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好きなことに打ち込む

 私の研究は、異なるOSを搭載した計算機(パソコン、タブレット等)を複数用いて並列処理を試みる、ということを行っています。元々、パソコンそのものの仕組みに興味があったため、そこから転じて計算機の処理の高速化に関心を持ち、現在所属する研究室にお世話になっております。
 大学院は、自分の好きなことに打ち込める環境が整っていると感じています。自分では揃えられない様な機器を使用することや、先生方に相談、アドバイスを頂ける環境は、やりたいことをやれるだけやるには最適だと思います。就活でも、卒業研究や学会発表の経験などは、面接の場で有利に働くこともありました。
 学部と異なる点は、より「主体性」を求められることです。研究に関して、何をどうアプローチし、どう解決するかは、先生にも相談しつつ自分でやることになります。しかし、これは学術的にも、人間的にも成長できる良いチャンスだと思います。自分のやりたいことが明確であり、それに打ち込みたい人は、大学院への進学も良い選択肢だと思います。

野村 陸人

2021年度入学

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興味をもったことを突き詰める

 私は、高速かつ高精度にねらった場所へ物を動かすためにはどうすればよいかを研究しています。研究で取り扱っている制御方法は、ハードディスクのようにナノメートルオーダの正確さが要求される装置の制御にも使われています。
 大学院は、自分が興味をもったものについて徹底的に調べることができる最高の機会だと思います。実験やシミュレーション環境は研究室に用意されていますし、専門の先生から意見をもらうこともできます。 私自身も、趣味でロボットのプログラミングのようなことをやっていてどうすれば正確に動かせるかに興味がありました。何も知識をつけずにやっていた時よりも、研究の中で身に着けた制御を使う今の方が、より正確な動作を実現できます。興味があるから取り組みたくなりますし、その中でいろいろなやり方や考え方を知るのは楽しいです。やってみたいことがあるなら、大学院を選択肢の一つとして考えてみてください。

菊地 翔太

2019年度入学

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研究の醍醐味

私は、布地の質感はどのように認識されるのかを明らかにする「布地の質感認識の研究」を行っています。特に、布地に手が触れた時の粗さ感や温かさ感等の印象を定量的に評価し、それに関わる物理的特性の探究を行っています。これまでに得られた成果を学会発表することで研究奨励賞の獲得に至りました。私にとって大学院生活は、研究を通して様々な実験機器や装置に触れながら、自由かつ主体的にものづくり・研究ができる最高の場だと思います。しかし、自由である代わりに自分で考え行動しなくては何もできないまま終わってしまうことも事実です。この場を魅力的に過ごすために、自分のやりたいことをよく考えて、既存の方法にとらわれない新たな方法を試行錯誤しながら見出し、目標達成につなげる。それが研究の醍醐味だと思っています。お陰様で、現在は将来に直結するスキルを身につけて、とても有意義な大学院生活を過ごせていると実感しています。

農業生産環境保全学プログラム
橋本 叡信

2022年度入学

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コミュニケーション能力を磨く

植物は、土壌中のリン濃度に応じて、根を増やしたり減らしたりする応答を示します。私は、こうした応答のメカニズムを解明することで、作物のリン肥料の利用効率を高める栽培技術の確立を目指しています。学部生のときに、この研究で興味深い成果が得られたため、大学院進学を決めました。
地域創生科学研究科のカリキュラムでは、他の専門分野の学生とディスカッションする機会が多くあります。私は、人と話すことに苦手意識がありましたが、これら講義を通して、専門的な内容を含んだコミュニケーション能力を磨くことができました。この能力は、学会発表などの学外の活動において役立ち、優秀発表賞を受賞するなど高く評価していただきました。こうした経験が今後も研究を続ける自信になって、研究に携わる仕事に就くことが決まりました。研究が好きで、コミュニケーション能力を高めたい方には、ぜひ大学院への進学をおすすめします。

駿河 千晴

2019年度入学

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切り花の香気成分保持に関する研究

元々は他大学で化学系の学科に所属し、植物成分の合成に関する研究を行っていました。学部の研究を通じて植物そのものに興味が沸いたため、大学院では研究分野を変えようと決意しました。受験校を調べる中で、文理や専門の垣根がなく、自分の学びたい分野と学んできた分野の両立が図れる地域創生科学研究科に出会い、現在に至ります。入学してみると植物や農業に関連する授業だけでなく、化学に関する授業もいくつか履修することができました。特に農業生産環境保全学プログラムでは最先端かつ専門的な農業全般に関する分野の授業があるため、農業を営む自分の祖父母・親戚に還元できる知識も多く身につけることができました。また、研究内容も植物の知識だけでなく、化学の知識も必要とする切り花の香気成分に着目した研究に取り組んでいます。大学院で新たな学問に挑戦し、新たな発見をできる日々は想像以上に充実しており、進学をして良かったと感じています。

森林生産保全学プログラム
長沢 和

2022年度入学

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自分の「好き」を学ぶ

 私は昔から植物が好きで、その中でも特に樹木が大好きでした。そこで樹木について多面的に学びたいと思い宇都宮大学の森林科学科に入学しました。樹木を生態学や化学、工学、政策学など幅広い観点から学び、その上で一番興味を持った分野を専攻できる研究室に所属し、大学院に進学し勉強を続けています。現在は「キリ」という樹種の国内における形態的・遺伝的多様性を研究しています。
 当たり前のことかもしれませんが、好きなことを学ぶことは楽しいことです。私はその「楽しい」という気持ちが原動力なので、その対象が何であれ、「好き」「興味がある」と感じたものには主体的に挑戦していくことが重要だと考えています。大学院は自分の「好き」を深く追求し、多方面に広げていくことができる環境だと感じています。実際に、自分の専門分野はもちろんそれ以外の講義を受講したり、色んな人と関わったりする機会が多いため、知識を深めるだけでなく新たな興味・視点を得ることができました。大学院で得た原動力が今後も新たな「好き」に繋がると感じています。

飯塚 早紀

2021年度入学

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再び学ぶ

 私は、ナラ・カシ類を集団枯死させるカシノナガキクイムシについての研究をしています。このカシノナガキクイムシによる被害は、通称「ナラ枯れ」といわれています。1980年代より日本海側から被害が拡大してきていて、近年関東地方でも被害が見られるようになりました。ナラ・カシ類は、私たちの身近に存在する樹木であり、枯死による景観の悪化や倒木が懸念されることから、被害防除が急務とされています。このナラ枯れ被害の拡大要因の推定および被害防除の一助とするために、日々実験に取り組んでいます。
 私は学部時代を宇都宮大学で過ごし、社会人経験を経て再び大学院生として戻ってきました。社会の場では専門性も重要ですが、様々な人との関わりの中で、多様な視点から物事を見ることも重要であると感じました。本研究科では幅広い講義が用意されており、多様な知識やスキルを身に付けることができるため、社会人としても重要なスキルを学べるのではないかと思います。今後も大学という環境を最大限活用し、スキルアップを図りたいと考えています。

中島 芳

2020年度入学

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自分の強みを見つめ直す

大学院といえば、学部生の頃に培った専門性を生かし、より「深い」研究をするための場所というイメージがあるのではないでしょうか。もちろんそういった側面もありますが、工農総合科学専攻になってからは、他領域に足を踏み出す主体的かつ積極的な行動力も重視されているように感じます。
地域創生リテラシー科目では、他学部の人とグループを作り、メンバーそれぞれの研究を連携させて一つの目標を設定し他の受講者に発表する科目があります。私自身、こうした授業によって対外的なコミュニケーション能力と多分野横断的な思考を身につけることができました。また、興味次第で自分の専門分野とはかけ離れた講義を受講することもでき、学びの幅が大きく広がっています。
私は森林、特に樹木の幹について研究しており、専門性が非常に高い分野であると自覚していますが、そうした研究の概要について全く知らない人に紹介することで自分の理解を見つめ直す機会にもなり、研究自体が進展することもありました。専門と多分野両方の学びに触れることで、自らの将来もより広い視点で見通すことができると感じます。

修了生の声

社会デザイン科学専攻

コミュニティデザイン学プログラム
王 立婧(オウ リジン)

2021年度修了生

Baidu(バイドゥ)

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自分で考える、世界が変わる

 私は学部の時から、「子どものココロ」「子育て」に興味を持ち、より専門的な知識を得るために、大学院へ進学し勉強することにしました。「本にかかれている知識を学ぶ」、それだけではなく、私は主指導先生のご指導のもとに、子育ての現場に行きました。そこで、様々な人々と関わりながら、協力し合い、私は自分の研究の意義をより深く考えることができるようになりました。
 そして、何よりも大切なのは、私は「自分で考える」というスキルを身につけました。私の研究は「子どもの主体性を大切にする関わり」であって、そこで分かったのは、子どもにとって自分で考え、自分で行動することは自信を持つことに大きく繋がるということです。大人でも同じです。行動して小さな成功体験を蓄積することで、成功するサイクルが生まれてくるのです。今の自分が、中国検索エンジンの最大手であるBaidu(バイドゥ)で働けるのも、私は「自分で考える」力の大切さを理解できたおかげだと思います!

村松 英男

2020年度修了生

宇都宮大学大学院地域創生科学研究科博士後期課程

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大学院での学び

2019年、社会人として、現役を引退してすぐに地域創生科学研究科社会デザイン科学専攻コミュニティデザイン学プログラムに入学しました。「学び続けることが個人も社会も豊かにする」を胸に、「学歴は人を救わないが、学問は人を救う」を実証すべく、2年間、宇都宮市での社会調査を中心にイギリス、ニュージーランドにも足を延ばし、インタビュー調査のフィールドワークの実践を楽しみました。地域創生科学研究科では、研究者としての姿勢と考え方から始まり、学会での発表の作法・態度や論文の書き方のしきたりまで、細かく勉強させていただき、修士論文も無事執筆することができました。

生まれも育ちも栃木県であるにもかかわらず、地元のことをよく知らないことを反省し、3冊目の栃木の本を仲間と出版すべく準備にいそしむと同時に、目下、博士論文に向けての調査研究と学びの実践の毎日です。学びはまさに万能薬です。曰く、”Learning even laughs at ageing.” (自作の英語の諺です) 仲間として皆さんと共に学ぶことができることを楽しみにしております。

農業・農村経済学プログラム
温 子健

2020年度修了生

物流企業(中国)

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視点を変えて、視野を広げていこう

学部生時代は、工業系大学で経営を専攻していました。地域への思いを抱いて大学院に入学しましたが、農業分野のことについては、当時の私はまったくの素人でした。授業が進むとともに、農村地域とその経済的・社会的構造に対し、理解を一層深めることになりました。特に、修士論文で扱うのは「農業は立国の根本」とする中国の、都市近郊農村であり、「これまでの知識では足りない」、もしくは、「一部は適用範囲外だ」と考えなくてはなりません。自分の持っている知識の限界を明らかにし、そしてもう一度それを広げることは、常に大事にしました。

その目標を達成するのに、先生方や、研究室の仲間たちとのコミュニケーションが助けになりました。ディスカッションによって、「なぜこう考えるのか」「なぜこうしたのか」など、根本的な問題を問い直すことができました。様々な分野を専攻する人と共に学ぶことを通し、異なる視点を見つけることもありました。また、実際に地域に足を運んで、住民と話し合ったり、現場の様子を見たりすることは、教科書にある事実の検証であり、新しい知見の獲得につながりました。これらの活動から得た貴重な経験は、仕事にも今後の人生にも活かしていきたいと思います。

建築学プログラム
竹澤 くるみ

2022年度修了生

宇都宮大学大学院地域創生科学研究科博士後期課程

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想像しなかった可能性に気づく、チャレンジできる環境

私は博士前期課程を修了後、博士後期課程に進学しました。都市の視点から社会課題を捉え、解決方法を提案することで、公正な社会の実現に貢献できる「研究者」を目指して日々研究をしています。現在は、「超高齢社会に対応した医療・介護計画のあり方」に関して研究しています。
大学院では、国内学会だけでなく、ベルギー,フィリピンでの国際学会で口頭発表も経験しました。また、研究室の同期や後輩の研究にも関わったり、学外のプロジェクトやコンペなどに参加したりと、自分の研究以外の活動にも積極的に取り組んできました。その結果、課題発見力や多角的視点で見る力、コミュニケーション能力等を伸ばすことができました。様々な学びの機会に全力で取り組んだ結果、学部入学当初は考えもしなかった「博士後期課程進学」「研究職」という選択肢に気付き、目指す方向を明確にすることができました。
大学・大学院は、自分の可能性を広げられる場所です。
皆さんも何かに全力で取り組んでみたら、想像しなかった道が開けるかもしれません。

大場 稜平

2021年度修了生

三井住友建設株式会社 建築本部 構造設計部

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研究を通して鍛えるべきこと

 私は現在、建築物の構造設計の仕事に携わっています。大学院時代の研究から得られた専門知識が仕事に直結することもありますが、それはごく僅かであり、社会人も日々勉強です。建築物はその立地条件・デザイン・構造種別などによって多種多様であるため、設計業務は常に明確な答えのない新しい課題へ取り組み続けていかなければなりません。
 そこで重要となるのが「課題解決力」であり、私はこの能力を専門性の高い状況下で鍛えることができるのが大学院の研究における一つのメリットだと思います。具体的には、ゼロからでも知識を収集できる「調べる力」、見えない答えを予測するための「深い思考力」、そして精度の高い議論をするための「伝える力」などが鍛えられたと感じています。
 大学院では教えてもらえることは当たり前ではありません、いかに自らが主体的に動けるかによって二年間で得るものには大きな差が生まれると思います。宇都宮大学は成長できる環境が十分整っていると思います。あとは皆さんのやる気次第です。頑張ってください。

鈴木 里奈

2020年度修了生

横浜市役所

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仕事で生きている力

私は現在、横浜市役所建築局公共建築部に勤務しています。仕事内容は学校施設の設計工事の契約や工事監督等です。具体的には設計者や施工者、学校との間に立ち、円滑に業務が進められるように調整を行っています。また、教育委員会と学校の基本構想を作っています。

大学時代は、障がい児施設に関する研究をしていました。研究では、施設のスタッフ・保護者へのアンケート調査、施設スタッフへのヒアリング調査、スタッフと子どもの行動観察調査を通して施設の整備指針をまとめました。研究を通して、施設スタッフの方に加えて県庁の職員や教育学部の教授等様々な立場の方と関わる機会があり、多角的な視点を持つことができました。

現在の仕事でも、学校の先生の要望をくみ取り、設計者・施工者に伝える等異なる立場の方と多く関わっています。大学時代に培った多角的で広い視野を持ち取り組む力が今の仕事にも生きていると思います。

土木工学プログラム
藤岡 光

2021年度修了生

宇都宮大学大学院地域創生科学研究科博士後期課程

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将来につながるチャンス

 私は大学院で博士前期課程を修了後、博士後期課程に進学し、現在は橋梁の耐震に関する研究を行っています。
 博士前期課程で得られることは次の2点にあるかと思います。1つめは、研究ができる自由な時間です。研究課題に対してじっくり時間をかけて、近道を行かずに、たくさんの失敗をしながら、研究に没頭できる時間が、博士前期課程では得られるのではないでしょうか?2つめは研究者との交流の機会です。博士前期課程では、学会参加などで多くの研究者と討論や交流をする機会を経験し、たくさんの考え方を知り、自分の考え方が奥深いものになっていきます。
 わたしは、これらの経験から、研究する時間が楽しく、これからも研究に関する様々な経験をしたいと考え、博士後期課程に進学しました。博士前期課程では将来につながるチャンスをたくさん与えてくれます。特に、将来の進路に悩んでいる人は、博士前期課程で勉強してみてはいかがでしょうか。

高橋 健太郎

2020年度修了生

大日本コンサルタント株式会社

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考える力

私は大日本コンサルタント株式会社で、橋梁の設計に携わっています。

この業界で活躍するためには、多くの専門的な知識が必要になります。また、設計には様々な基準が設けられており、なぜそのような基準が設けられているのか、しっかり考えなければ、よい構造物を造ることができません。

大学院では、橋梁の免震支承に関する研究を行っていました。振動実験やシミュレーション解析などを行い、橋梁に関する知識を学びながら、深く考えることの大切さを学びました。

さらに、学会発表や論文投稿をすることにより、自分の研究の成果を発信する機会が得られました。私は、自分の意見や成果を整理し、まとめて誰かに伝えるということは少し苦手でしたが、学会発表などを通して、相手にわかりやすく伝える力を鍛えることできました。

地域創生科学研究科の学習の中で、これらの「考える力」を培った経験は、これからも大いに役立つことだと感じています。

農業土木学プログラム
石崎 弘真

2021年度修了生

株式会社水環境プランニング

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出会いときっかけ

 私は修了後、株式会社水環境プランニングの計画部に所属しています。業務内容は、現状の水路や側溝、貯水池などをモデルに落とし込みシミュレーションをして、浸水対策の提案を行っています。
 この業務には、大学時代に農業土木で学んだ知識や研究でモデルやソフトを扱った経験が活かされています。そして、この会社は経験豊富なドクターの方が勧めてくれた会社です。いつどこに人生を変えるきっかけがあるかはわかりません。出会いは大切であるとつくづく感じます。
 そのようなきっかけをくれた宇都宮大学は先生方との距離が近く、アットホームな雰囲気で専門的な知識が学べる環境が整っています。イベントも多く、たくさんの出会いときっかけがあることと思います。迷っていても飛び込んでみれば、その先が広がっていて、充実した大学生活が送れることと思います。大学生活を楽しんでください。

屋代 周一

2020年度修了生

埼玉県庁

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土木のすゝめ

私は修了後、埼玉県の職員として働いています。県の職員と言っても様々な仕事があり、私は県土整備部に所属しています。県土整備部では、道路や河川、橋梁など県土の骨格となる基盤の整備を行なっています。業務に忙殺される毎日ですが、自らの頑張りが土木構造物となって、出来上がったときの達成感は言うまでもありません。大学時代には多くの人と出会い、様々なことを学びましたが、特に研究活動では、論理的な思考力と自分の意見を最大限伝えるコミュニケーション能力を養うことができました。これらの力は、日々の仕事を進める上でも大いに役立っています。宇都宮大学では、自分のやりたいことを実現できる環境が整っていると思います。迷っていても、とりあえず飛び込んでみると意外と吉だったりもします。貴重な環境を存分に楽しみながら、大学生活を満喫してください

グローバル・エリアスタディーズプログラム
横山 友輝

2022年度修了生

日本オラクル株式会社

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いかなる環境でも生きる「力」

 私は、IT業界で社会人生活を送っています。大学院では、アフリカにおける紛争後平和構築を研究していました。ここでは、大学院での経験が、社会人生活にどのように生かされるのか、「情報を処理する力」に着目して紹介します。

 この力は、膨大な情報の前で尻込みせず、優先順位をつけ、資料を粘り強く読み込む力と言い換えることができるでしょう。社会人は、プロジェクト推進において、お客様情報や社内規定など、数多くの情報を処理する必要があります。その際に、大学院で養うことができる情報処理の力が生かされます。

 私自身、大学院在籍時は、研究活動の一環で国連大学が主催する大学院生向けのセミナーに参加するなど、多くの情報を得て、それらと向き合う時間に恵まれました。このような経験から、情報処理の力を養うことができたと考えます。

 その他にも、宇都宮大学大学院では、海外での調査研究など多くの成長機会があります。ぜひ、大学院進学を進路の選択肢の1つにしてみてはいかがでしょうか。

多文化共生学プログラム
崔 敬恩(チェ キョンウン)

2021年度修了生

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まだ遅くない、今日から始めよう

 2009年2月韓国から日本に渡って11年目になる2020年の春、宇都宮大学大学院の地域創生科学研究科でしばらくぶりの学生生活を始めました。日本で家族を作り、家庭を築きながら自分の立場や自分の子どもについて考えて見ることが多くありまして。学校で勉強をする機会が出来た時には今更学生になる事に不安もありましたが、自分のような環境に置かれている人たちについて知りたいとの思いから多文化共生学プログラムを選び田巻先生と出会うことになりました。ゼミでは他の留学生たちや日本人の学生たちと共に学びながら研究のため他県の自主夜間中学までフィールドワークに出たり、「HANDS」活動の一つである宇都宮市「子ども国際理解サマースクール」にも自分の子どもと参加して、宇都宮市の小学生たちが日本以外の国についてどのような考えや興味を持っているのかを覚える機会もありました。宇都宮大学大学院での時間は私にも家族にも多様な経験ができて、色々を考えさせる良い2年間でした。
 大学院での学びからより外国にルーツがある子どもや人のための仕事をやりたいと思い自分の新しい勉強にも取り組みながら、ゼミで発足から関わってきた「とちぎ自主夜間中学」と付き合っています。これからも遅いと思わず今自分が出来る事に挑戦しながら現在を楽しみたいと思います。

地域人間発達支援学プログラム
山口 智也

2022年度修了生

栃木県立高等学校 保健体育教師

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対話を通じた学びによる人間的成長

 大学院では、人間の生涯の発達について多様な側面から学び、現在はその発達段階の中で未成年から成人への移行期という重要な段階にいる高校生を相手に仕事をしています。毎日の授業準備や生徒指導などは大変ではありますが、充実した日々を過ごしています。

 私が大学院の生活を送る上で一番大切にしていたのは、質の高い時間を過ごすことです。将来の自分にとって必要な学びを選択し、それに集中し、毎日続けることで学部時代よりも更に濃密な学びの時間を経験することができました。

 2年間の学びの中で、特に現在の仕事に活きていると感じるのが、大学の先生方、現職の中学・高校の先生方との対話を通じた学びです。授業で生じた疑問はもちろん、私が感じていた子どもの発達・学校教育・地域社会に関する疑問点について、多くの先生から、それぞれの立場を踏まえたご意見をいただき、新たな気づきがあったり、自分の考えに自信を持ったりすることができました。

 研究はもちろん、自分の価値観を広げる環境が整っている研究科だと思います。大学院進学を考えている皆さん、ぜひ本研究科で学んでください。

遠藤 隼

2021年度修了生

サシバの里自然学校

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自分の活動を見つめ直す

 私は大学卒業後、NPOに就職し、それから様々な形で子ども向けの体験型環境教育活動の実践を続けてきました。しかし、実践を繰り返す中で、小さな疑問が湧き上がってきました。「私の活動は本当に子どもたちに変容をもたらしているのだろうか?」そんな問いを研究テーマに掲げて2019年に大学院の門を叩きました。
 大学院では、遊びとは、子どもの発達とは、認知とは…。これまで考えもしなかった様々な地域支援に関連する講義を受講しました。さらに、環境教育の研究者であり実践者でもある指導教員のゼミは、新鮮で多岐にわたるテーマのオンパレードでした。毎回、頭をフル回転しながらディスカッションをしていた記憶があります。 社会人のため長期履修制度を使用し、3年間の研究生活を堪能しました。研究は地元幼稚園と連携した体験型環境教育プログラムを開発し,2年間実践しました。実践場所は私の運営する自然学校のため、研究成果は現在の活動にも大いに活かされています。なにより、地元幼稚園に大好評だったため、プログラムは修了後も継続しています。私にとって、自分の活動を広い視野で振り返り、見つめ直すことの出来た3年間でした。

工農総合科学専攻

光工学プログラム
吉田 圭佑

2021年度修了生

浜松ホトニクス株式会社

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研究者として生きる。

 私は大学時代の専攻を活かせる研究開発職に就きたく、浜松ホトニクスに入社しました。光技術は私たちの暮らしの様々な場面で応用され、科学の発展に大きく貢献してきたkeyテクノロジーです。光にはまだまだ未知な点が多いですが、次の時代を切り開く大きな可能性を秘めています。そんな光のもつ無限の可能性を、この仕事を通して追究していきたいと思っています。
 学生時代はプラズマ工学について学んでおり、特に電磁波とプラズマの相互作用に関してシミュレーション解析を行っていました。電磁波とプラズマの引き起こす物理は複雑かつ難解のため挫けそうになった時もありましたが、落ち着いて丁寧にロジックを再構築したり、一度モデルを簡単化して考察したりなど、様々なアプローチをかけて現象の解明に努めました。
 2年間の大学院生活を経て研究の楽しさを知り、それを職にすることができました。光技術を通してより豊かな生活が実現できるよう、今後も精進してまいります。

早崎 亮平

2020年度修了生

アダマンド並木精密宝石株式会社

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専門性を生かした仕事

私は、フォトニクス技術本部の試作開発係に所属しており、光通信部品の設計や試作品や製品の開発を行う部署で勤務しています。この会社は大学院時代の所属研究室の共同研究先として知り、私が学生時代に学んできた内容や、行ってきた研究とも大きく関連しています。これまでに培った光通信に関する知識は、業務や製品の理解に役立っています。コロナ禍という人とのコミュニケーションが減少している中での入社となりましたが、業務内容の理解ができたことで、仕事に早くなじむことができたと思います。

地域創生科学研究科では、他プログラムの学生との合同で行う講義があります。その際、たびたび自身の研究について説明する機会があり、分かりやすく説明する力やコミュニケーション能力がつき、仕事に生かせるのではないかと思います。

まだまだ学ぶべき内容は多々ありますが、大学で学んできたことや経験したことを下地にし、光通信の発展に寄与できるような製品づくりを行えるようになりたいと思います。

分子農学プログラム
市川 晋太郎

2022年度修了生

宇都宮大学大学院地域創生科学研究科博士後期課程

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将来を見出す時間

 現在、私は博士後期課程で植物細胞の観察に関する研究に取り組んでいます。学部生の頃、卒業研究を進めるにつれ、少しずつ出る結果に楽しさを見出すようになりました。研究の楽しさを追い求めるうちに、博士前期課程では研究に没頭する生活が当たり前になっていました。将来の進路について悩んだ時期もありましたが、取り組んでいる研究をさらに深めたいと思い、博士後期課程への進学を決意しました。
 博士前期過程では、自分のやりたいことや興味のあることに向き合える時間がたくさんあります。大学院生である以上、研究活動には一定の時間を割く必要がありますが、残りの時間をどのように使うかは自分次第です。私のように研究に取り組むも良し、英語学習などに時間を充てるのも良しです。皆さんは貴重な2年間をどのように過ごしますか?

柏瀬 郁菜

2020年度修了生

ジョルディカワムラ

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大学生活を糧に

私は鉢花の育種、生産および販売の仕事ができる会社に勤めています。現在は、主に花の生産管理の業務を教わっているところです。

大学では植物育種学研究室に所属しており、研究を進める過程で得られた知識や経験は業務内容を理解するためにとても役立っています。ただ、花の生産管理には育種や植物の知識だけでなく、土壌や肥料、病害虫などの知識も必要となってきます。植物の状態は刻々と変化するので、幅広い知識を身に着けられるよう、日々勉強しています。

これから大学や大学院で学ぶみなさんは、専門分野を決めて研究をすることになると思いますが、幅広くいろいろなことに挑戦しておくと思わぬ経験が役に立つこともあります。身構える必要はありませんが、サークルで工程表を作ったことや研究室で試薬の管理をしたことなど、細かいことも経験として身になっています。積極的に様々な経験をして、大学生活を楽しんでください。

物質環境化学プログラム
前田 美波

2022年度修了生

株式会社プロテリアル

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研究室で学んだこと

私は特殊鋼や電線, 磁石などを取り扱う会社に勤務しています。磁性材料の研究開発部に所属し、現在は工場を回って磁石の生産過程を学んでいます。学生時代は計測化学研究室で鉄の腐食の研究を行っていました。その過程として様々な分析機器の利用だけでなく、3Dプリンターの利用や画像解析などの化学分野ではないたくさんのことに挑戦する機会を頂けました。磁性材料について研究するのは初めてですが、新しい知識を楽しみながら学ぶことができているのは、大学院や研究室で培った他分野を前のめりで学ぶ姿勢のおかげだと実感しています。また、研究した内容や結果が仕事に直結するとは限りませんが、そこに至るまでの過程は今後活かせるのではないかと思います。最後になりますが、思うように結果が振るわなかったとしても経験や学んだ知識は自分の糧になると思いますので、楽しみながら色々なことに挑戦してみてください。

粟屋 友貴

2020年度修了生

YKK AP株式会社 生産技術

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伝える技術

私は、建築用の製品を扱う会社に勤務しています。私の主な仕事内容は製品を安全に、安く、効率良く作る方法を提案し、実行することです。この仕事に取り組むに当たり、宇都宮大学で得た知識や課題に対する考え方、コミュニケーション能力は非常に重要だと感じています。特に、自分の考えを人に伝える技術は、専門分野関係なく重要だと感じています。なぜなら、提案した企画を実行するためには、上司を説得して会社から資金を出してもらう必要があるからです。大学院では、学会や学内での発表、他分野の人との講義の中で自分の研究や考えを発表する機会があります。これらの機会をうまく利用して、自分の考えを人に伝える技術を身に付けてみてください。特に他分野の人との交流は、どうすれば伝わるのかを考える良い経験になっています。また、勉強以外にも友人、先輩後輩、先生との関わりも役に立つので、様々なことに挑戦して良い人間関係を作ってください。

農芸化学プログラム
横山 陽奈

2022年度修了生

栄研化学株式会社 那須工場製造部

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大学で得た糧

 私は臨床検査薬の製造を行う会社に勤めています。現在は、遺伝子関連分野の試薬を製造する現場で業務を教わっています。
 製造現場では、様々なバックグラウンドをもつ先輩方とチーム一丸となって作業をする必要があります。そんな中で、進捗状況の伝達やトラブルの際の状況など、情報を適切に伝える力は重要だと感じています。それによって、チーム全体の仕事の効率があがったり、困ったときは周りの人にうまくサポートしてもらえたりできると感じています。
 大学院では、研究内容や自分の考えを人に発表する機会が多く、人にわかりやすく伝える力が身についたと思います。また、発表資料の作成などで、視覚的な伝え方についても身につけることができました。大学院での経験があったからこそ、今、そしてこれからの伝える力の糧になっていると感じます。
 学生のみなさんには、経験できる発表の機会を将来の自分の糧になるとも捉えて、挑戦してみてほしいです。

島影 凌

2020年度修了生

株式会社ケミクレア小名浜工場 製造部門

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大学で出会った分野で

私は、宇都宮大学で学ぶ中で知った有機合成の世界に惹かれ、その研究活動に取り組んでいました。そして現在、株式会社ケミクレア小名浜工場で、医療品原薬などの有機化合物の製造に携わっています。工場での生産は、研究室で使うフラスコとは比べ物にならない大規模な設備で行います。しかし、その管理・制御は計測機器に頼るだけでなく、研究と同様に自分の目で見て状況を判断し実行する能力も問われます。また、私が作っているのは人が口にして、人体に影響を及ぼすものです。私たちが携わった製品を摂取する患者さんと、自分を含む作業者の安全も守るために、生産上の衛生管理に大きな責任があります。このような能力や責任が求められる仕事ですが、研究活動を通して得た問題解決能力、有機合成に関する知識や技術、そして安全遵守の態度が、今の私を支えてくれています。

機械知能工学プログラム
竹林 拓海

2021年度修了生

本田技研工業株式会社

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社会貢献を常に考えるエンジニアになるために。

 私は大学院2年間で様々な経験を得ることができました。私は自動車の自動運転に関心があり、自動運転に近い機能を持つ自律移動ロボットの研究をしていました。自律移動ロボットは物の配達や高齢者の移動支援、施設内の警備など様々な用途を目的に研究開発が行われます。そして実際にこれらの用途に沿った検証を通し、完成へと追究を重ねます。私が所属していた研究室では、まさにこの方針で研究することができました。開発したロボットを商業施設やロボットの実験特区で実験し、各環境でしか直面することのできないトラブルに見舞われながらも、原因を追求し技術を向上させていきます。そして展示会やロボット展での企業・研究機関等との技術交流を通してアピールしながら、開発しているロボットの必要性を実感することもありました。
 現在は実習で完成車組立業務に携わっており、実習後は自動運転の制御システムの開発業務に携わります。大学院で培ってきた経験を活かし、私の夢である「交通事故ゼロの自動車社会の構築」を実現します。

吉田 遊友

2020年度修了生

日立建機株式会社

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大学での経験を生かして

卒業後は、日立建機に就職し日々頑張っています。仕事内容は、建設機械の設計・開発です。配属されて間もないので、現在はCADや製品の勉強をしています。社会人になり数ヶ月間経ちましたが、仕事をする上で、専門的・技術的な知識以外にも重要なことがあると感じています。1つ目は、自分で考えて行動することです。主体性を持ち、計画的に行動する必要があります。2つ目は、コミュニケーション能力です。分からないことは積極的に質問し、自分の意見をしっかり伝えることが重要です。私は、これら2つのことを実践するにあたり、大学での経験が役立っています。まず、研究活動では、試行錯誤しながら研究を進めるため、自分で考える力を身に付けることができました。さらに、ゼミや学会など人前で発表する機会が多くありました。他プログラムとの交流もあるので、コミュニケーション能力を鍛えることができました。このように大学で身に着けた力を活かして、今後仕事をしていきます。

情報電気電子システム工学プログラム
東谷 恒汰

2022年度修了生

NTTアノードエナジー株式会社

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周りから求められる人材に

 私は現在、通信を途絶えさせない安心安全な社会を実現させ、エネルギー事業者として脱炭素社会を目指すために、日々精進しております。
 大学院ではパワーエレクトロニクスという分野に従事しておりました。社会人として数ヶ月経ちましたが、仕事する上で研究が直接業務に関わることは多くはありません。しかし、研究生活で得た目標に向けて一つ一つ問題を解決していく能力や、日々の進捗報告や学会発表で培う物事を人に伝える力が、大きなアドバンテージとなることを身に染みて痛感しております。
 社会では必ず納期という期限が設けられます。そこに向け自分自身でプロセスを考え、計画的に物事を円滑に進めていく能力は大きな力であり、周りからも求められる力となります。 周りから求められる人材に成長するためにも、大学院に進学したことは私にとって正しい選択であったと断言できます。是非、大学院で他の人にはない自分だけの力を磨いてください。

髙山 翼

2021年度修了生

JA栃木中央会 電算職

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農業×IT 異分野融合

 私はJA栃木中央会の電算職に就職し、日々精進しております。業務を行う上で、システム関連の知識だけでなく農業の知識も必要となるため、しっかりと勉学に勤しんでおります。大学院では、情報系のプログラムに所属していながらも農業×ITという異分野融合の研究を行っていました。学会発表を通して、わかりやすく説明する力や質問への対応力は身についたと考えています。また、授業においても他プログラムの分野が異なる学生と共にグループワークを行い、様々な考え方や価値観に触れる絶好の機会でした。自分自身の価値観を一方的に押し付けてしまうのではなく、議論を通してどのように落とし込んでいくのかという点は非常に勉強になりました。研究や授業を通して異分野同士の議論を行うことができ、良い経験ができたと感じています。
 大学院で培った知識や経験はかけがえのない財産になります。何事にも一生懸命取り組み、失敗を恐れずチャレンジしてほしいと思います。

吉澤 裕貴

2020年度修了生

本田技研工業株式会社

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お客様に喜びを届ける

私は、大学院で学んだ知識や経験を活かし、電動化の技術によってお客様により喜びを感じてもらえるような自動車の開発という夢の実現に向けて進んでいます。大学院では研究だけでなく、授業を通じて様々なプログラムの学生同士でのグループワークを行い、専門の異なる人に自分の考えを正確に伝えるコミュニケーション能力が養うことができました。授業の中には、SDGsを取り上げたものがあり、授業を通じて様々な分野のことについて知る機会を得ることができました。そして、研究や授業を通じて視野を広くすることができ、多角的な物事の捉え方や考え方を養うことができました。また、大学院で養った多角的な物事の捉え方や考え方は多様化する価値観に対して、お客様に喜んでもらえるような製品の開発において、とても重要な能力だと感じています。大学院での研究や授業を通じて学んだことが、昨今の100年に1度の変革期と言われる自動車業界の仕事において糧になると思っています。

農業生産環境保全学プログラム
島田 光一

2021年度修了生

プリマハム株式会社

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多分野への関心

 私は本大学院において畜産分野の研究を行い、食肉加工メーカーへ就職、現在は研究員として日々業務に勤しんでいます。入社して数か月が経ち、私が実感したことは、「分野を問わず幅広い知識が必要」ということです。食肉加工メーカーといっても、食肉に関する研究だけでなく、多岐に渡る分野への挑戦が必要です。
 本大学院では講義を通して多種多様な分野の研究に触れ、時には意見交換ができる機会が多数用意されています。自身の研究に没頭することもできますが、様々な知識を増やすことで物事を多面的に考える力が身に付きます。私自身入社わずかですが、大学院での学びが活きていると実感しています。
 自身の専門外のことには興味が湧きづらく、めんどくさいと思うかもしれませんが、ぜひ交流の場で質問を投げ、いろいろな話を聞き、意見交換を多くしてほしいと思います。ひょんなところからその知識が役に立つときがくるかもしれません。

酒井 洸輝

2020年度修了生

日本農薬株式会社

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自分の『土台』を広げた大学院

食べることが好き、ゆえに食料供給の現場に興味を持ち、農学の道に進みました。現在、私は農薬メーカーに就職し、技術担当として農薬の試験・調査を行っています。自社剤の特長を見出し、普及販売を技術的側面からサポートするためには、農薬の知識だけでなく農業の現場の知識も必要となります。さらに、公的機関とも情報を共有するため、データを収集・整理し、わかりやすくまとめる力も求められます。

本大学院では他分野・多文化の先生方からご指導を受け、新しい知識や様々な経験に触れることができます。また、物事を多面的にみる力、創造的思考、主体性など自分の『土台』となる力を身に着けることができます。そのため、大学院で得た知識や経験は、仕事でも大いに役立っており、私の財産となっています。

最後に、「心持ちで何事も面白くなる」と皆さんに言いたいです。ぜひ、積極的に物事に取組み、多くのことを吸収してほしいと思います。

森林生産保全学プログラム
松岡 佑典

2020年度修了生

栃木県森林組合連合会

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木とともに働く

私は栃木県森林組合連合会の木材流通課に所属し、木材の共販に携わる仕事をしています。学生時代は日本の森林・林業の現状や課題、効率的な林業とは何かについて学びました。実際に木材を扱う業務に携わると、学生の時には知らなかったことも多く、毎日が覚えることで溢れています。

また、日々の業務を進める上で宇都宮大学での研究や論文執筆、学会などを通して得た問題解決のための考え方は非常に役に立っています。

宇都宮大学で林業を学び、今後の林業に対してしっかりとビジョンを持った人達と共に日本の林業を盛り上げていけることを期待しております。